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こんにちは。不登校支援センターです。

今回は、
不登校の解決事例を
ご紹介する5回目の記事ですね。

今回の事例は、
・夜眠れない…
・朝起きれない…
です。

不登校という
行動をとっている子ども達は、
生活面で学校に通っていた当時と
大きく行動を変える場合があります。

その中でも多いのが
昼夜逆転の生活です。

朝、明るくなる頃まで起きていて、
日中眠り、夜起きてまた朝まで起きている。

そんな生活サイクルに入ることが多いようです。

こういった行動を見ると、
「夜寝ないから、
朝起きられないで
学校にも行けないのだろう」
と考える親御さんも
いらっしゃるのではないでしょうか。

実際に、
『どうしたら‥
朝起きるのでしょうか?』
というご質問をいただくこともあります。

確かに…
夜に寝なければ、
日中眠くなるのは当たり前です。

日中に寝ていれば、
夜眠れなくなるのも当然でしょう。

しかし…
その行動ばかりにとらわれてしまうのも
注意が必要なのです。

「夜になっても寝ない」

この行動の背景にある
お子さんの気持ちや考えを
理解することが、
お子さんの生活リズムの
改善に大切になってきます。

−−−−−−
寝ようと思っていても
眠れなくて困っているのか

単純に夜起きているのが
好きなのか

その時間でないと
できないことがあるのか

日中起きていると、
外の声が聞こえるので避けているのか

朝起きると
「学校に行かなければならない」と思い、
辛いので朝に寝ているためなのか
−−−−−−
どういった考えで
「夜寝ない」という行動を取っているのか。
それを知ることが大切です。

過去の話ですが…
当支援センターに来ていたお子さんの中に、
夜眠れなくて睡眠薬を常用している
女の子がいました。

その子は睡眠薬を飲んでも
眠れない時もありました。

精神的にも肉体的にも
疲れてしまうことがよくありました。

なので、日中も
ボーっと過ごすが多かったようです。

眠れない時は、殆ど
「これから先への不安」が
心の中でグルグルめぐっていて、
やらなければならないことが
出来ていない自分に
強い嫌悪感や、否定的な感情を
出していたそうです。

彼女は
「こうでなければいけない」
という思いが強く、
意志の強い子でもありました。

その意志の強さは、
何か目標に向かって、
突き進む、
やり遂げる
そんな原動力にもなっており、
彼女の長所でもありました。

しかし…
やらなければならないことが
わかっているため、
妥協が苦手という側面もあったのです。

だから彼女は
「夜は早く寝なければいけない」
ということも当然わかっていましたが、
そうしようと強く意識しすぎるあまり、
返って眠れなくなっていたようでした。

そこで、カウンセリングではあえて…
「眠れないなら無理に寝なくて大丈夫」
というテーマを取り上げて、
彼女を苦しめている原因の一つである
「やることをやらない自分」を
減らすアプローチを行っていきました。

すると…
彼女はその日の夜から
「眠れない時は無理に寝ようとせず、
代わりに勉強をする」
という行動を取るようになったそうです。

不思議なことに
「今夜は寝ないで勉強をしよう」
と決めて勉強をすると、
2時間ほど勉強した後に眠気が来て、
深夜ですが眠れる日が出てきました。

「勉強をやった」
という達成感が、
いつも感じる
「やるべきことをやらない自分」
への罪悪感を和らげていきました。

その行動を
周囲の人からきちんと認めてもらい、
完ぺきではないけれど
「いつもより少し進んだ」
という実感を彼女は積み重ねていったのです。

彼女は勉強そのものを
家でやりたがらない子でしたが、
この体験から
「やるべきことに取り組むと、
めんどくさいけど意外と気持ちいい」
ということに気付きました。

そのほうが自分にとって楽だし、
不安で苦しむことも減らせる、
と実感できたのです。

「夜眠れない」

こうした生活リズムは
親御さんにとっても
ご心配される状況だと思います。

しかし、
「夜眠れないから
学校に行けないのだろう」
と考えても…
結果は好転しないことがあります。

これまでの経験上、
睡眠薬等で無理やり夜眠れても、
朝起きて

「学校に行こう!」
「宿題をやろう!」

等と、前向きな姿勢を
見せる子は少なかった。
というのが実際です。

子どもが
・夜眠れない…
・夜寝ない…

その理由は、
・昼に寝ているから?
・ゲームをやりすぎているから?
・スマホ依存しているから?
どれも、理由ではないのかもしれません。

朝起きることによって突きつけられる現実、
そこから避ける為に
あえてそういった行動を
取っているのかもしれません。

だから、
・夜眠れない子
・朝起きれない子
に対して、
『どうやったら眠れるか』
『起こせるか』
と考えるのではなく、
『夜眠れない、朝起きれない』

その背景にある
お子さんの思いはなんだろう?

と一度立ち止まって
考えてみるのもひとつかもしれません。

私たちカウンセラーは、
行動の背景にある
お子さんの気持ちから、
お子さんの特徴や本当の想いが
発見できると考えています。

その想いに寄り添い、一緒に悩み、
考えていくことが
不登校の支援だと思っています。

以上で、5回目の事例紹介を終わります。

今回も最後までお読みいただき
ありがとうございました。

次回(6回目)は、
ご家族とお子さんの関係がこじれてしまった後に
どのようにお互い歩みあっていったのか、
家族関係に焦点をあてながら事例をお伝えいたします。

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