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中学生の不登校が増加、長期化しやすい理由(1)

こんにちは。不登校支援センターです。

今回は
中学生のお子様を持つご家族向けにお話する
2回目の記事となります。

前回は、
日本の不登校の現状について
お伝えいたしました。

中学生の不登校への対応は難しい。
という現状を
ご理解いただけたかと思います。

では、なぜ中学生になると
不登校は増加、長期化しやすいのでしょうか?

今回は、この理由について、
文部科学省の調査や
私達不登校専門カウンセラーが
実際にカウンセリングをしていて
感じることも交えながら
お伝えしていこうと思います。

まず、文部科学省の実態調査では、
不登校の要因に関する結果が公開されています。

特に数値の高い3つの要因は次の通りとなります。

【中学校】
・無気力・不安:52.2%
・生活リズムの乱れ・あそび・非行:10.7%
・いじめを除く友人関係をめぐる問題:10.6%

いかがでしょうか。

無気力・不安を要因とする割合が
半分を超えています。

「何とかしたいけれど
身動きが取れなくて困っている」

こうした気持ちではなく、
動こうとする気持ち自体も弱くなっている
お子さんも多いということになります。

ですので、ご家族がいくらかかわろうとしても、
なかなか反応が返ってこないという状況も
起こりやすくなります。

そしてそうした状況は、
ご家族にとっても不満を抱く可能性もあり、
親子関係がぎくしゃくしてしまうケースも
出てくるでしょう。

さらに、この中学生という時期は、

親と一緒ではなく
1人で物事を決めたい、考えたい。

という欲求が高まると同時に、
まだ親に頼らず自分だけで
自立することには不安がある時期となります。

ですので、
こうした悩み、ストレスを
親御さんも何とかしてあげたい、と思うのですが、
子ども自身も思春期にあるため、
なかなかその悩みを
親御さんに打ち明けることにも
抵抗を感じます。

ですので、ご相談に来られている中で、
親御さんも何とか子どもの力になってあげたい
と思うのですが、なかなか上手く行かない
という状況が起きているように感じています。

こうした理由も、
中学生になると不登校が増加すること、
また長期化しやすいことの要因と考えられます。

そして、こちらはある中学生のお話です。

カウンセラーがAさんと初めて会ったのは、
彼女が中学2年生の時でした。
小学生の時は、家族で一緒に食卓を囲み
休日もお母さんと買い物に行ったり、
お父さんと犬の散歩に行ったりと
家族との時間が当たり前のようにあったそうです。

しかし中学生になると、
Aさんは毎日練習のある吹奏楽部に入り
帰宅は遅く、宿題もあり、
休みの日にはお友達と出かける。
気付くと親御さんとAさんの時間は
とても少なくなっていました。

親御さんは
「これが成長するということ。
重きが親から友達に変わるのは当たり前なことだ」
と思われていたそうです。

しかし、
あるお友達との小さな喧嘩をきっかけにして
Aさんは悩みを持ち始めました。

友達にどのように謝ったらいいだろう
今友達は自分の事を、どのように見ているのか
もしかしたらクラスに言いふらされて、
嫌われ者になっているかもしれない…

学校での友人関係に不安を抱えながらも、
思春期を迎え、人間関係の重きが
家庭から外部に移り
自分の意志を持ち始めたAさんにとって、
親御さんに相談することは
とても躊躇われることでした。

そして、気づくと学校と距離があき、
家庭内では親御さんが話そうとしても、
Aさんから断られるといった状態に
なっていたそうです。

親子間での話し合いや解決は難しいと考え、
親御さんがセンターにいらっしゃいました。

最初は親御さんから
Aさんの抱えていると思われる悩みや状況を伺い
また、
Aさんがどのような人なのか、
どんな性格であるのかなど
カウンセラーと一緒に
振り返りをしました。

親御さんに誘われ、
しぶしぶカウンセリングに来たAさんですが、
第三者であるカウンセラーに対しては、
戸惑うことも少なく
「こんなことがあった、
こう感じて、こう悩んでいるんだ。」と
自分の言葉で話し始めました。

カウンセラーは、Aさんと共に、お友達との関係性や
本当にお友達はAさんのことを嫌っているのだろうか?
など様々なことを話し、考えていきました。
その後の様子は割愛いたしますが、Aさんは自分で考え
状況を理解し、勇気を出して、学校に戻っていきました。

さて、ではなぜAさんはカウンセラーには
心を開き、状況を話し
そして自分で課題を整理していったのでしょうか?

理由の一つは、
『親ではない大人が、
自分を一人の人間として(人格として)扱ってくれる』
という自信を持ったからだと考えています。

中学生というのは、子どもでもあり、しかし小学生ほどは
子どもではない。
では大人か?というと、勿論年齢としても
経験値としても大人ではない、そんな難しい時期です。

その時期に、子ども扱いされることなく、自分の意見を尊重し
耳を傾けてくれる大人がいること。
そして自分の力を信じて寄り添ってくれるということが、
とても大きな勇気になるのだと思います。

このように思春期のお子さんの特徴も踏まえて、
親御さんだけで対応ができない
思春期特有の環境においては、
ご家族でも、知り合いでもなく、
私どものような第三者という立場からの
アプローチというのも効果的となってきます。

当支援センターで実施している無料面談も
昨今とても中学生のご相談が増えています。
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一人で悩まずに、一緒に取り組んでいきましょう。

それでは今回はここまでとなります。
ご覧いただきありがとうございました。

(参考文献)
文部科学省 「令和4年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」

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