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不登校6段階の予備期から初期にならないようにする方法

こんにちは。不登校支援センターです。

前回は、不登校の予兆が現れる
予備期についてお話しましたね。

2回目の今回は、予備期の次の段階、
初期についてお話いたしますが
少しだけ、前回お伝えした
予備期に現れる子どもの言動について
振り返ってみましょう。

予備期に現れる子どもの言動について
・「登校前の準備が遅くなった」
・「夜更かしをするようになった」
・「宿題をやらなくなった」
・「部活を休みがちになった」
・「習い事を休みがちになった」
・「先生や友達に対する
ネガティブな発言が増えた」

正直なところ…
ご自身の子どもの時を思い出しても
一度は、このような言動を
したことがあるのではないでしょうか?

そうなんです。
これらの言動は、だれもが経験することかと思います。
小学校の時は朝身支度をするのが
面倒でダラダラすることもあったり、
部活での人間関係で悩み、
休部をしたこともあるかもしれません。

ただ、ここで違いがでてきます。

同じような言動を取っても、
「学校に行くお子さん」もいれば、
「学校に行かなくなるお子さん」もいます。

なぜ一つの言動を取っても、
「不登校に繋がる場合」と
「不登校に繋がらない場合」が
あるのでしょうか?

まずは、予備期に現れる言動について、
もう一度考えてみましょう。

たとえば…
「宿題をやらなくなった」ことについて
考えてみたいと思います。

以前、当支援センターに相談に来られていた
中学1年生のAくん事例です。

彼は、陸上部に入っていました。

このAくん、
中学1年の2学期ごろから宿題をやらない。
ということが増え、
2学期の半ば頃からは
学校も徐々に休むようになりました。

Aくんのご両親も、カウンセラーも、
後から分かったことなのですが、
学校の宿題をやらなくなった頃というのは、
陸上部の先輩が引退したタイミングで
練習がより一層ハードになった
そんな時期だったようです。

Aくんは、その陸上部の厳しい練習に
ついていくのに精いっぱいで
家に帰ってから勉強をやる。
そんな余裕が全くなかったそうです。

そして、Aくんと同じ陸上部の友達が
宿題をやらずに登校している姿を見て、
「自分もそうしようかな」と
Aくんは思ったそうです、

その頃から宿題をやらずに
学校に登校するようになりました。

ただ…

宿題をやってこなければ、
当然先生からは、注意を受けます。

もともと真面目な性格でもあったAくん
先生から注意をされることに
ひどくショックを受けてしまいます。

とはいっても
・部活もきつい…。
・帰ってから宿題もきつい…。

そして、宿題をやらずに学校に行けば
先生に怒られる…。

結果、この板挟みのストレスが
耐えられないほどのものとなり、
Aくんは、学校を休み始めました。

何を伝えたいのかというと
「宿題をやらない」という行動。
この行動だけ見ればダメなことかもしれませんが
今回は、Aくんなりの『学校に行くため』の
行動だったのです。

ただ、真面目なAくんの性格もあり、
解決策にはならず、
ストレスをため込んでしまう…
こんな状態になってしまいました。

学校を休み始める初期というのは、
「学校に行っている自分」から
「学校に行けない自分」という変化が起こり、
子どもの内面には強いストレスがかかります。

学校を休むという行為そのものが
真面目なAくんにとっても
大きなストレスになりました。

不登校の初期には、
こうした強いストレスが発生しやすいため、
そのストレスから、お子さんには
様々な症状が、心にも体にも現れてきます。

当支援センターにご相談に来られた方に聞くと
・頭痛
・腹痛
・吐き気
・朝起きれない
・夜眠れない
・昼夜逆転
このような事をよく耳にします。

こうしたお子さんの症状を
少しでも軽くしようと
お医者さんに行かれることも多いようですが
心因性といって、
ストレスからくる症状が多いため、
お薬でもなかなか改善されないようです。

以上、ここまでで予備期から初期に移る流れ、
その心の状態についてお話してきました。

子どもが学校を休むという行動の背景には
どのようなものがあるのか?

理解するためのポイントを
お伝えできたのではないかと思います。

ここで、改めてお伝えしたいことは
「子どもは学校を休んではいけない」ということは、
知っているということです。

しかし、Aくんのように心が追い込まれた状態になると、
自分の心を守るために、
その手段として、学校を休むという行動を
とらざるを得なくなることもあります。

けれども、心を守るための手段である「不登校」が、
また別のストレスを生むことになるのです。

だからこそ、自分の心を守るために、
不登校ではない別の手段があったらいいですよね。

心理学では、このことをコーピングと言ったりします。
ストレスを処理するための方法、という意味になります。

では、実際にどのようなコーピングが
ご家庭では大切なのかというと…

それは「話すこと」です。

そして、親御さんにとっては
「聴くこと」になります。

「なんだ、そんなことか」
と思われたでしょうか?

しかし、実際にご相談に来られるご家族の中には
「子どもも何も言わないので
何で学校に行けないのかがわからない」
と話すご家族も多くいらっしゃいます。

今回、紹介したAくんも、
学校を休む前には
ご家族と話さなくなっていたそうです。

だからこそ、私たちが当たり前のようにできている
「話すこと」についてもう一度考えていけたらと思います。

実際、この「話すこと」、
子どもにとっては「聴いてもらうこと」というのは
しっかりと行うことができると、
大きな力を生むことにつながるのです。

どんな効果があるかというと、
人は話を聴いてもらうことで、

「自分を理解してもらえた、認めてもらえた」
という気持ちが持てるようになります。

そして、
この「理解してもらえた、認めてもらえた」という気持ちは
「自分は認めてもらえる人間なのだ」という
自分自身に対する肯定感や自信、安心感などを生むのです。

そして、その安心感は、新たに前に一歩進む、
目の前のことにチャレンジする力となっていきます。

また、人は話を聴いてもらうことで、
「自分の状況を落ち着いて、客観的に整理すること」
ができるようになります。

そして、その心の余裕は、
別の方法でチャレンジしてみる
柔軟さを取り戻すことにもなります。

以上で、2回目のお話を終了します。

次回のお悩み解決メソッドでは、
「私たちはどのように話を聴けばいいのか?」
その方法についてお伝えしていきます。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

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