こんにちは。不登校支援センターです。
前々回は…
不登校の予備期と初期の特徴について、
前回は…
お子さんが「自分の気持ちを話す」「考えを打ち明ける」
というストレス処理が、
不登校段階を予備期から初期に移行することを
防ぐという点で重要になるとお話をしました。
今回も早速ですが、質問です。
お子さんが「自分の気持ちを話しやすいな」
と思う雰囲気とは、どのようなものでしょうか?
・自分の意見を否定されるかもしれない…
・聞き流されるかもしれない…
このように感じている時、
人は心を開いて自分の気持ちを伝えにくいものです。
どのような姿勢で、お子さんの話を聴くのか?
この点がとても大切になってきますね。
そこで、3回目の今回は、
お子さんのお話を「聴く」という
行動について一緒に考えていきましょう。
皆さまは「聞く」と「聴く」の違いは
どこにあると思いますか?
「聞く」とは、音や声を耳に受ける、
耳に感じ取る、話を情報として受け入れる
人の意見・要求などを了承し、
受け入れるといった意味があります。
「聞く」に対して「聴く」は、
心を落ち着け注意して耳に入れる
自ら「聴く」気になって、念を入れて詳しくきく、
感覚を働かせて識別するという行動を示します。
そうです。
「聞く」よりも「聴く」方が、
より意識を集中して相手の意見や思いを
受け止めようとしている印象がありますね。
そして「聴く」という漢字を使った
「傾聴」という言葉があります。
傾聴とは、耳を傾けて、
相手の思いを受け止める姿勢を示します。
私たちは日々、言葉を使った
コミュニケーションを行っています。
この会話は、
云わば『言葉のキャッチボール』です。
相手の言葉を受け止め、理解し、
こちらから言葉を投げかけるイメージですね。
しかし、
日々の忙しさの中では、
意外にも…
「相手の言葉を受け止める」という段階が
十分されていないことが多いのです。
ではなぜ?
相手の言葉を受け止める段階が
足りなくなるのでしょうか?
それは、相手の言葉を
「聴く=意識して耳を傾け、受け止める」
ではなく
「聞く=情報としてきく」
が多いからなのです。
不登校の予備期、
また初期はお子さんが
自分のもやもやとした気持ちを
何とか言葉にして
ストレスを発散しようとする
段階でもあります。
この段階では、
親御さんがお子さんの話を
「聴く」ことが
とても大切になってきます。
お子さんの気持ちを、
自分もそのような気持ちで
あるかのうように感じること、
そしてお子さんの感情を
受け止めてあげることが
「傾聴」に繋がってきます。
そして、
親御さんに話を「聴いて」もらえている
という充足感があると、
お子さんは話をすることで
ストレスを処理し、
何とか自分の心を
整えていこうとするのです。
しかし、時にはお子さんの話を
穏やかな気持ちで聴いていられないな、
と感じることもあるでしょう。
「高校受験はしないで働くんだ」
「YouTuberになる」
そんな気持ちをお子さんが打ち明けた際、
同意するのは難しい時もありますよね。
こんなときは
「同意すること」
ではなく
「あなたがそのように考えていることは理解したよ」
という気持ちで
お話を聴くことが大切になってきます。
傾聴というのは、
お子さんの話すことに
親御さんがすべて同意をする、
自分の考えを変えて
お子さんに合わせる
ということではありません。
例えば…
「YouTuberになる」
と話した子に対しては、
「いいね!目指してみよう!」
と応えなければいけないということではなく、
「(あなたは) YouTuberになりたいんだね」
とお子さんの気持ちを受け止めたこと、
理解したことを伝えることが、
「聴いて」もらえているという
充足感につながっていくのですね。
ここで一つ、あるご家族の事例をご紹介します。
中学2年生のAくんは、
部活内でのトラブルがきっかけとなり、
学校と徐々に距離ができるようになったそうです。
この部活内での出来事は、
スポーツのポジションをお友達に奪われたという内容でした。
「自分の方が上手なのに」
「以前もこのポジションで良い成績を上げていたのに」
と、自分の役割の変化に不満を沢山感じたAくん。
まだ不満を抱えつつ、しぶしぶ学校に行っていた時、
この「もやもやした気持ち」を
親御さんに話していたそうです。
「あいつ下手なのに、俺のポジション取ったんだよ」
「顧問もなんであいつを選ぶんだ、俺の方が上手いのに」
「もうこんな部活辞めようかな」
色々な気持ちが混じりあい、
自宅に帰るといつもご家族に不満を漏らしていたそうです。
これを聞いたご家族は
「監督だって、あなたの方が上手いのはわかっているんじゃない?」
「もう少し頑張ってみようよ」
「上手くいかないことなんて大人になったらいっぱいあるんだから」
と、励ましの気持ちを込めてお話したそうです。
ではこのご家族の言葉は、Aくんにとってどのように聴こえたでしょうか?
「家族は自分の気持ちを
分かってくれないで、監督の味方ばっかりする」
「自分が悔しい気持ちになっているのは、
努力が足りないからだって思っているんだ」
と…。
実際ご家族はAくんが感じたような気持ちを
持っていたわけではありません。
しかしこのように話し手と受け手で、
誤解が生まれてしまっていたのです。
なぜならば
「Aは自分より下手だと思う子に、
ポジションを取られて悔しいんだね」
「監督も自分の気持ちを
分かってくれないと感じているんだね」
という、Aくんの言葉の裏にある気持ちも含めて
『聴く』姿勢が伝わらなかったからです。
こうした小さな行き違いというものは、
日常生活の中に沢山起こりえるのですが
心に大きなストレスを抱えた子どもは、
この行き違いから「理解されない」「わかってもらえない」
という疎外感を感じ、より一層苦しさを感じることがあるのです。
その後、カウンセリングの中で、お互いの気持ちが伝わる
聴き方を一緒に考えていったAさんご家族。
今ではカウンセラーの仲介なく、
ご家族の中で気持ちの良いコミュニケーションをされています。
皆さまのご家庭での会話の中でも
是非「聴く」という姿勢について
あらためて意識をしてみませんか?
私たち不登校専門カウンセラーは、
その「聴く」という専門家でもあります。
子どもに寄り添い
子どもが言いたいことを聴く。
そして、信頼関係を構築し
不登校の解決を支援しています。
当支援センターで実施している
初回無料面談では、具体的な支援方法等についても
時間をかけてお伝えしています。
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さて、次回のお悩み解決メソッドでは、
お子さんの気持ちを聴いたうえで、
親御さんとして
どのように言葉を掛けたらいいのか?
という事にについてお話致します。
本日も最後までお読みいただき
ありがとうございました。