こんにちは。不登校支援センターです。
今回は不登校の6段階の最後
「登校刺激時期」と「経過観察時期」について
お伝えいたします。
その前に、前回お伝えした
「本格期」と「安定期」のおさらいです。
「本格期」と「安定期」は、
学校に行っていないという状態が
日常となっている時期でしたよね。
今回お伝えする
「登校刺激時期」と「経過観察時期」は、
学校との関わりを徐々に持つようになり、
登校を開始した時期となります。
まず、「登校刺激時期」について
「登校刺激時期」は、
学校に対する意識が
高まってきた状態を表しています。
今までは学校から距離を置くような素振りや、
学校を避ける様な傾向がみられていましたが、
「登校刺激時期」からは学校に対して
意識を向けるようになってきます。
「登校刺激時期」のお子さんに対しては、
学校への意識を持ちつつ
「学校との距離」を
どのように縮めていったらいいのか?
を考える「学校に慣れること」を練習する
支援が必要となってきます。
例えば…
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学校に行った時の気持ちを
シミュレーションしてみる
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保健室登校を開始してみる
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クラスに顔をだしてみる
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などです。
さて、ここで事例をお伝えします。
以前、当支援センターに通っていた
中学1年生の女の子のお話です。
彼女は、
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学校の授業についていけない
———
という理由で、中学1年生の秋から
学校に行っていないお子さんでした。
カウンセリングの中で
気持ちに寄り添いながら話を聴いてくと、
彼女には得意な教科があることがわかりました。
そこで、得意科目を伸ばし、
できることを増やしていくような
対応をしていったところ、
徐々に学校で評価されることや、
点数で判別されることに慣れ、
自分に自信を持つようになっていきました。
「最初は得意な英語だけ
授業にでてみる」
と話し、その得意な英語の授業を
休まず出席できるようになると…
「同じ文系の国語も
でられるかもしれない、
出席してみたい」
という言葉を
彼女から言い出しました。
そして、国語の授業も
出席できるようになると、今度は…
「教科にかかわらず、
午前中だけ行ってみる」
というように、彼女の行動に
色々と変化が見え始めたのです。
そして、中学2年生になった後半には
一日を通して学校に行くようになりました。
「先生!私ついに全部の教科出席できた!
学校行事も参加できたよ!」
と嬉しそうに報告してくれた事、
その笑顔は、今でも鮮明に覚えています。
また、別のお子さんの場合ですが…
そのお子さんの場合は、
授業内容ではなく、曜日を決めて登校する
という方法から、一週間通して
学校に行くようになったケースもあります。
このように、
学校への復学はお子さんによって
進め方が異なります。
復学に向け、
お子さんにあったステップを
見つけていくことが必要になるのです。
そして、
一つステップを踏んでみたら、
その結果自分が
どのような気持ちだったのか、
やりにくかったら
別の方法を考えてみようかという
「振り返りの時間」を
持つことも大切になりますね。
そして最後の「経過観察時期」について
この「経過観察時期」を
私たち不登校支援センターでは
とても大切にしています。
なぜならば…
一度不登校になったお子さんの
70パーセントが、再度不登校になる
というデータがあるからです。
一度不登校を経験したお子さんは、
不登校を経験していないお子さんと違って、
「学校に行かない」という方法で
ストレスに対処することを学んでいます。
その為、
何かしらのストレスが生じた際、
ストレスを回避する、
処理する方法の一つとして
「学校に行かない」という
行動をとりやすいのです。
そのため、「経過観察時期」では
お子さんに対してしっかりと
心理面のケアを行うと共に、
適切な方法でのストレス処理を行うための
サポートも必要となるのです。
「経過観察時期」に入った
お子さんの多くは、
不登校だった自分を
「過去のこと」として話します。
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あの時は辛くて、
どうしたらいいか
わからない気持ちだったな~
—
当時は何もしたく
なかったんだよな~
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といった口ぶりです。
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不登校だった時は大変だったけど、
その経験があるから
人の気持ちや痛みを
理解することができるようになったよ
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と晴れ晴れした表情で
話してくれたお子さんもいました。
このような言葉は、
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過去を乗り越え、
今の自分を実感している
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という印かもしれません。
大変だった過去があったからこそ、
今があり、子どもたちは
不登校から学んだことが
沢山あるのです。
不登校を乗り切ったお子さんは、
当時を
「思い出したくない過去」
としてではなく
「自分を成長させてくれた経験の一つ」
と考えられるようになるのですね。
いかがでしたでしょうか?
今回まで3回にわたって
不登校の行動を6つの時期に分けて
ご説明してきました。
皆さまのお子さんは、
今、どの段階でしょうか?
お子さんの行動や様子の端々から
「あれ、うちの子は今この時期かもしれない」
という目安がつきましたでしょうか?
お伝えした通り、
不登校の理解と対処には
各段階に合わせた対応が
必要となってきます。
まずは、「現状を理解する」
このファーストステップに、
今回のお悩み解決メソッドが役立てば、
私たちも嬉しく思います。
ただ、こんなお悩みを
お持ちではありませんか?
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子どもが、今どの状態かが
はっきりとわからない…不安…
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どの段階かが解ったけど
どうしたらいいのか
具体的にもっと知りたい…
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そんなお悩みをお持ちの方は
まずは、当支援センターの
無料面談をご活用ください。
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無料面談について詳しくはこちら
https://www.futoukou119.or.jp/lp/11
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今回も最後までお読みいただき
ありがとうございました。
次回からは
親御さんとお子さんの関係性について、
同じく段階に分けてお伝えいたします。
お子さんとのより深い関係作りの
きっかけになれば幸いです。