こんにちは。不登校支援センターです。
さて突然ですが
最近、お子さんとの間で
こんなことはありませんでしたか?
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少し前までは甘えてきていたのに、
最近は口もきかない
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近頃よく言い合いを
するようになった
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物を投げたり壊したり…
前はこんなことなかったのに…
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お子さんが学校に行かなくなると、
自宅で一緒に過ごす時間も
必然と長くなりますね。
そうなると、以前と比べて、
お子さんとの関係性に
変化を感じるような場面が
多くなったのではないでしょうか。
前の家族の姿、在り方と今とを比べ、
思い悩むこともあるかと思います。
ご家庭それぞれに
「こうありたい」という希望の家族像や、
こんな風に過ごしたいな
という思いがありますね。
ご家族の形や、
ありたい姿は十人十色、
さまざまです。
皆さんが望む形を目指すために、
私たちも一緒に考えていければと思います。
今回のお悩み解決メソッドでは、
お子さんとの関係性を、
心理学者アドラーの理論から
考えていきましょう。
心理学者のアドラーは、
人間が行動を起こす背景には
必ず「目的」があると考えます。
私たち不登校支援センターも、
アドラーの「目的論」に沿って
不登校問題の解決に臨んでいます。
どういう事かというと…
お子さんが不登校になった際
普通は…
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何が原因で、
学校にいけないのだろう?
どこに問題があるのだろう?
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と『不登校の原因』を
まず考えるのではないでしょうか?
どうですか?
思い当たるところがあった方も
なかった方もいらっしゃるでしょう。
・学校でいじめられた
・勉強が負担だった、
・先生と相性が合わなかった
・通学時間が長すぎた
など、様々な「原因」が
思い浮かんだかもしれません。
ここで一度考えてみていただきたいのですが…
この原因を解決したら、
お子さんは
学校にいくのでしょうか?
「行ってほしい」という
皆様のお気持ちを思うと、
原因を解決することで
お子さんが登校するようになればいい。
と、私たちも感じます。
しかし、実際は一つ原因を解決しても、
次から次に別の原因がでてきて、
中々お子さんの登校意欲に
変化が起きないというのが現状です。
ここで、事例をひとつ。
このお子さんが不登校になったきっかけは、
友達とクラスで言い争いをしたことでした。
そこから、クラスにいても
冷たい目線を浴びる、
友達がいないから
学校に行ってもつまらない。
とお子さんは訴えました。
そこで、学年が変わる際、
親御さんは学校に交渉し、仲のいい友達と
同じクラスにしてもらいました。
「さあ、これで学校にいける
ようになるだろう!」
と親御さんは思いました。
しかし、いざ新学期になると、
今度は
「勉強についていけないから、
学校には行かない」
とお子さんは言うのです。
では…
「宿題を出さなくても
先生が目をつぶろう」
と言ったらどうなったでしょうか?
「通学路に犬がいて怖いから行かない」
「学校の荷物が重いから行かない」
「先生の顔が好きではないから行かない」
など次々と
「学校に行かない理由、行けない原因」
が出てきたのです。
親御さんも学校の先生も、
お子さんが言う「不登校の原因」を
少しでも無くそうと、手を尽くしますが、
中々変化が現れませんでした。
ではお子さんの行動は、
どのように変化していくのでしょうか?
それは、お子さんの
「不登校という行動」の目的を
しっかりと見極め、
その目的を持ったお子さんの心情や気持ちに
寄り添う事から始まるのです。
「不登校」を考える際、私たちはつい
「不登校の原因探し」をしたくなります。
しかし
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お子さんは何か達成したい
目的があって、
学校に行かない「不登校」
という行動を取っている
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と考えてみると、どうでしょうか?
例えば、お子さんは
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学校で一人、みじめな思いをしたくない。
自分の心を守りたい
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という目的から
学校に行かないのかもしれません。
それならば
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みじめな思いとは、
どんな気持ちだろう?
なぜその気持ちは起こるのか?
自分の心を守る方法は、
他にあるか?
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など考えていけますね。
お子さんが達成したい目的は何か?
ここを、お子さんそれぞれの
気持ちに寄り添って
理解していくことが大切になるのです。
そして、
この「不登校という行動の目的」
に対する意識は、
親御さんとお子さんの
関係性にも共通するものです。
私たちは心理学者のアドラーの
目的理論から、親子関係を
以下の5つの段階に分けて考えています。
1.称賛の欲求
2.注目の喚起
3.権力争い
4.復讐
5.無能力の誇示
次回から2回にわたり、
お子さんの行動の目的という観点で
親子関係を考えるお話をお伝えいたします。
お子さんとの関係性は
今どの段階なのか?
その段階のお子さんは
どのような気持ちなのか?
考える為のきっかけとなれば幸いです。